新作発表に際してのご挨拶
満を持して、という表現がありますが、今回のアルバムは、まさにその言葉通りで
あろうかと思います。
今作で収録した10曲(ボーナス・トラックを除いて、ということですが....)の内、
一番古い曲は`94年の In the stream 、一番新しい Timeless road ですら、5年前の曲です。そして、それら10曲は、ソロ・ピアノ・ヴァージョンとしてアルバムに収められた後に、何度も何度もソロで弾いて、或は、ピアノ・トリオを中心とするいくつかの編成で、少なからぬ機会に演奏してきたものです。
4部作と A Promised Movement 発表時のインタビューで、「今後展開していく予定の様々な活動の元型、いわゆるプロト・タイプ」と答えていたことを覚えていてくださる方もいらっしゃるかとは思いますが、今作は、ひとつの、完成形....と認知していただけると幸いです。
そうです。少なくともトリオで完成されるべき音楽を、青写真の形で前もって世に出して、悪戦苦闘の十年余りの歳月を経て形にしたのが、今回のアルバムなのです。
そんなことをやった奴はどこにもいないはず!!!....です。
バンド編成のオリジナル・アルバムで、すべての曲がソロ・ピアノによるセルフ・カヴァーで既に発表されている....なんて。
「ソロで出ているのに、トリオになったからといってアルバムを買う人がいるのかなぁ?」という素朴な疑問を投げかけてくれた知人がいますが、ソロ・ピアノというフォーマットが随分とマニアックであることを思うと、トリオこそは、いわゆるジャズ・フュージョンの垣根を越えて、多くの音楽ファンにアクセスできる可能性を秘めていると堅く信じています。
いずれにせよ、CD というメディアがあと何年存続するのかも定かではない、音楽家にとって大変厳しいこの時代(ジャズ・フュージョンにおいてのアルバム・セールスはピーク時の1/20、まぁかつてはブームってこともありましたが....)において、皆様方におかれましては、違法コピーと違法ダウンロードを慎むように周囲の方々へ喧伝していただくと同時に、親しい方への贈り物に、これ以上気が利いたものは滅多にない!....と力説して、ご挨拶にかえさせていただきます。
できればネットではなく、お店に注文した上でお買い求め頂けると感謝感激雨霰神社仏閣味噌醤油でござりまする。
和泉宏隆
P.S.
あえて音楽的な内容について言及しないところが自信の現れと思っていただければ幸いです。
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